tamashii_nukeru_woman
「うつ病」で検索してみると、意外にも
「顔つき」「見た目」「特徴」など外見に関して、検索してる方がたくさんいるのに気づきました。最初はなぜそんな事が気になるのだろう?と疑問に思ってましたが、うつ病と思われる人を心配した周囲の方々が、うつ病かどうかを判断する為の材料を探してるのだとわかりました。

一緒に住んでいる家族だって、心の中まで見えません。本人が語ってくれない場合は表情や言動で判断するしかありません。
「今日は調子良さそうだね。一緒に散歩でもしようか?」
こんな会話すら、慎重にしなくてはなりません。

先に結論を言ってしまいますが、うつ病患者には、誰が見てもハッキリというような
「大きな外見の変化」はありません

しかし、うつ病になる前から患者と親密な方であれば、

「よく観察してみればわかる程度の変化」は見られます。

そんな小さな「うつ病のサイン」を見逃さないように、ポイントを紹介していきます。

うつ病のサイン・症状

うつ病の症状は個人差がある為、「必ずこういう症状が出る!」とは言い切れませんが、一般的によくある症状の中で、外見や言動など、周囲の人が気付けるかもしれない症状をまとめてみました。

①覇気がない
元気がない、やる気がない、活力がない

②ぼんやりとしてる
ぼ~っとする事が多く、一人になりがち

③食欲がない

お腹が空かないわけではない、食べれずに痩せていく人もいる

④趣味を楽しめない

今まで楽しんでいた趣味が楽しめなくなる、趣味が変わったわけではない

⑤集中力の低下

仕事や映画鑑賞など集中する作業などがうまくできなくなる

⑥イライラしやすい

他人の発言に対して敏感になる、さらに自己嫌悪から自分にもイライラしている


このように、表情などの外見よりも
「言動」の方がわかりやすい症状として出てきます。しかしそうなると、家族やパートナーなどの同居人は気づくかもしれませんが、会社の同僚や学校のクラスメイトなどの方々は気づきにくいかもしれません。

なので次は、
「顔つき」「見た目の変化」について掘り下げてみます。

「顔つき」や「見た目の変化」

「顔」だけに注目してみると、

⑦目が合わない
会話に消極的になり、目をあまり見なくなる

⑧下を向きがち
周囲の人となるべく関わりたくない気持ちの表れ

⑨目が笑ってない
心から笑っていない、その事に本人も気づいてない

⑩笑顔が減る

楽しいという感情が薄れているので、笑顔が極端に減る


初対面の人だと判断しにくい変化だとは思いますが、ある程度知っている人なら「あれ?なんかいつもと様子が違うな?」ぐらいには感じ取れると思います。

私も「笑顔が減る」は経験しました。全く無くなるわけではないのですが、毎日1笑いぐらいはあった私が、ひどい時は1ヶ月1笑いにぐらいに減ったりします。

そして、笑い自体も心から笑えてなかったと思います。その証拠に、うつ病が良くなってきた時にテレビを観てて、声を出して笑っていたら、「あ、こんなに声出して大笑いするの久しぶりだな。」と自分で思いましたから(笑)
それから、私の中の1つのバロメーターとして、「声を出して笑っているか」で自分の調子を判断したりしています。


そもそも笑顔が減るのは、「面白いことがあっても面白いと思えない」からなので、感情が薄れている証拠です。うつ病になると「喜怒哀楽のがなくなる」のです。全部じゃないんですよ、厄介な事になどのネガティブな感情は残るんですよね。

微笑みうつ

「笑顔が減る」という話をしてきましたが、笑顔が全く減らない人もいます。

それが「微笑みうつ」です。


 いつも二コニコしていて、笑顔やほほえみを絶やさないようにしていますが、その内面は典型的なうつ状態に陥っているという症状で、その実態は、

『苦しんでいる状態を外部に悟られまいと、
無意識に笑顔を作ってしまう』

という状況です。原因は2つあります。

pose_aisowarai

◎同調意識
内面はどんなにつらくても、周囲に心配をかけたくないし、ニコニコしてさえいれば周囲とうまくやっていけると考え、必死に努力して、明るく振舞っているという同調意識です。

同調意識自体は日本人の良い部分でもあり、悪いものではありませんが、「自己主張をできなくなる」場合があります。
その結果、「自分の本当の気持ち」を誰にも語らず、知られたくないと思うようになっていくのです。


◎そもそも会話がめんどくさい
もう一つは、「他人とのめんどくさい会話を避けたいから」です。

「大丈夫?○○した方がいいんじゃない?」
「テレビで○○食べるといいって言ってたよ!」
「私の知り合いにもうつ病の人がいてね…」

こんな会話がとてもめんどくさくて苦痛に感じるのです。もちろん、相手の方は悪気はないし、日常会話のつもりなのでしょうが、うつ病の人にとってはけっこうナイーブな部分なのです。うつ病である事や体調が悪い事を話題にしたくないのです。

このように一見ニコニコしていても、実は無理している人もいるので笑顔が出てればOKというわけではありません。その判断基準はやはり「声を出して笑っているか」が重要になります。声を出して笑うような「大笑い・バカ笑い」は無理して笑っている人にはできないからです。

また、「微笑みうつ」の症状が出るのは、うつ病の初期段階だけです。なぜなら、うつが重症になれば、笑顔で取り繕う事もできなくなってくるからです。

急に泣く

うつ病は喜怒哀楽がかなり薄くなる病ですが、全く無くなるわけではなく、

「コントロールが効かなくなる」
というのが一番近いと感じます。

なので些細な事で大号泣する時もあります。感動的な映画を見たり、何かが起こったわけでもないのにに、いきなり泣くので周囲からすると情緒不安定な人に見えます。(間違ってませんが)

泣くという行為自体は悪い事ではなく、「抑えていた感情」が出たり、泣いた後スッキリしたりと良い効果もたくさんあるのですが、人によっては

「1週間毎日泣いている」
「涙が止まらなくて眠れない」
など日常生活に支障をきたす場合もあります。

そうなると自力で治すのは難しく、治療が必要となるので、必ず病院などへ行き、専門家に診察してもらいましょう。この場合は、ほぼほぼうつ病だと思います。


なので、うつ病かどうかの判断基準としては、

・なんの前ぶれも無く泣いているか?
・日常生活に支障が出る程泣いているか?

この2点に注目しておきましょう。

うつ病のサインを見抜くには

~~ネットで見つけた体験談~~

「私はうつ7年目ですが、主治医は私の表情や顔つきも見て、状態を判断していると言っていました。
表情にも表れているのでしょうね。」

専門医の方も「表情や顔つき」を判断基準の1つとして見ているという事ですね。初診の患者は判断できないかもしれませんが、長く付き合ってきた担当医であれば確かに可能かもしれません。

「うつを発症したとき、私は高校生でしたが笑顔がなくなった」(後から知り合った人に)笑ってるのを初めて見たと言われました。」

笑顔が減っていることに本人も気づいてない事が多いのです。後から知り合った人からは「そもそもそういう人」と誤解して認識されてしまう事もあります。


これらの体験談から、その人がうつ病かどうかの判断には、

「以前との比較」

が重要だという事がわかります。

その人が以前、感動したり笑ったりと感情を思わず出してしまう程、心に響くものを見ても、今は何も感じてなさそうならうつ病の可能性が高いという事です。


まとめ

・大きな外見の変化はない
言動:消極的で元気がなくなる
顔つき:笑顔が減る、心から笑えない
「微笑みうつ」の場合もある
・急に泣いたりもする
以前との比較が重要



症状が人それぞれのように、「うつ病のサイン」も人それぞれです。決めつけずにまずは、よ~く相手を観察する事から始めましょう。


オススメの本♪